冬を快適に過ごすために床暖房のリフォーム事情を徹底解説

毎年、冬になると部屋の寒さに悩んでしまうものです。手軽な暖房器具はいくつもありますが、どうせなら部屋全体を暖める床暖房が欲しいと考えることは多いでしょう。

本記事をお読みのあなたも、冬に備えて床暖房へのリフォームを検討しているのではないでしょうか。リフォームを決断するために色々と情報を調べているはずです。

本記事では床暖房へのリフォーム費用を具体的に解説していきます。床暖房の種類や、家の断熱性を上げる手段も解説してるので参考にしてみてください。

床暖房へのリフォーム費用

床暖房へのリフォーム費用は工法によって異なります。具体的には以下のとおりです。

工法費用相場(1畳)
直に貼り付け50,000~80,000円
全面張り替え80,000~110,000円

上記が床暖房へのリフォーム費用の相場です。8畳の部屋であれば、64万から80万ほど必要な計算になります。同じ面積でも床暖房を床上に設置するか、床下に設置するかで費用は違うため、正確な価格は業者に問い合わせてみましょう。

ちなみに給湯システムを使った床暖房では、別途熱源機の設置費用として数十万の費用がかかることがあります。詳しくは後述しますが、床暖房の種類によっても費用は異なることに注意してください。

床暖房を設置するまでの日数

床暖房を設置するまでの日数も工法によって違います。具体的には以下のとおりです。

工法 日数
直に貼り付け 1日
全面張り替え 2日~4日

上記が床暖房の設置にかかる日数の目安です。もちろん、設置面積によって日数は違います。しかし、一般的な住宅の間取りであれば、おおむね表のとおりの日数になります。

注意点は床暖房設置の工期とは別に、室内の片づけをしなければいけないことです。大きな家具などは作業の邪魔になるため、事前に撤去しておく必要があります。

物が多ければ撤去までに時間がかかるため、実際に施工に移すまでは時間がかかることが多いです。

床暖房の種類

床暖房は仕組みによって数種類に分かれています。種類ごとに特徴が違うので、以下を参考に自分にあったタイプを選んでみてください。

電気ヒーター式

稼働に電気を使っている床暖房は電気ヒーター式と呼ばれます。電気ヒーター式は機能の違いにより、主に2つのタイプに分かれます。詳しくは以下を参考にしてください。

電熱線ヒーター式

電熱線ヒーター式は従来からある床暖房のタイプです。電熱線を内蔵したパネルを設置するだけなので、施工の早さと費用の安さに定評があります。市場に出回っている商品が多いのも特徴です。

欠点は立ち上がりまでの時間が遅いことです。すぐに暖まりたいときには不向きといえます。常に起動しておくと、電気代が高くなってしまうのも難点です。

あくまで初期費用を抑えたいという人向けになります。

PTCヒーター式

PTCヒーター式は機能的な電気ヒーター式床暖房です。床全体に温度センサーが内蔵されており、必要以上に床を暖めない仕組みになっています。

たとえば、日が当たって熱を持った床面は温度センサーが反応し、暖まっている部分だけ起動しません。必要以上に床を暖めることがないため、電気代を安く抑えることもできます。

床暖房を常に起動しておきたい人は、電熱線ヒーター式よりも最適といえるでしょう。

温水式

床下に温水を循環させて温めるタイプは温水式と呼ばれます。床下に配管を通すため、大がかりなリフォームが必要なのが特徴です。代わりに電気ヒーター式よりも安定した温度を得られます。

温水式は使用する燃料によって以下の2つに分けられているので、参考にしてください。

温水式電気床暖房

温水式電気床暖房は温水を作るために電気を利用するものです。床下にヒートポンプと呼ばれる部品を設置し、空気の熱を取り込んでお湯を暖めます。効率的にエネルギーを使うため、電気ヒーター式よりもランニングコストは安いです。

ただし、ヒートポンプを設置する都合上、初期費用は高くなります。大がかりな作業で工期も長くなりやすいです。

温水式電気床暖房の設置は、冬が訪れるかなり前から計画する必要があるといえます。

温水式ガス床暖房

温水式ガス床暖房は湯水を作るためにガスを利用します。温水式電気床暖房と比べると、暖まるスピードが早いのが特徴です。朝起きたときや、仕事帰りに素早く足元の寒さをしのげます。

欠点は稼働するためにガス給湯器が必要なことです。オール電化の場合は、設置できないため注意しましょう。

床暖房の大手メーカー

設置する床暖房には信頼のおける大手メーカーの商品を選びたい人も多いでしょう。以下では、床暖房の大手メーカーと各社の主力商品を解説していきます。

パナソニック

パナソニックは家電メーカーとして床暖房にも力を入れています。主力商品はPTCヒーター式床暖房「電気床暖房 Youほっと」です。

電気床暖房 Youほっとは仕上げ材と一体となっているため、設置までの日数が短いのが特徴です。表面は耐光性能があり、日当たりのいい部屋に設置しても、日焼けしづらくなっています。

リビングや子供部屋向きの床暖房として最適です。

ダイキン

ダイキンは省エネの製品に定評があるメーカーです。主力商品は「ホッとく~る」という、エアコンと床暖房が連動する一体型システムです。

最初にエアコンが部屋全体を暖め、一定の気温になってからは床暖房が中心となって快適な温度を維持します。エアコンと床暖房を単体で使うよりも暖まるスピードが早いのが魅力です。

自宅に帰ってすぐに暖まりたいという人は検討してみるといいでしょう。

リンナイ

リンナイは本格リフォーム向けの商品に力を入れているメーカーです。主力商品はガス温水式の「床ほっとE」です。

床ほっとEにはリンナイの独自技術が多数採用されており、従来の温水式床暖房より早く暖まります。放熱を抑えて余分なエネルギーを使わない仕組みになっているため、省エネにも期待できます。

光熱費を抑えたい人にはぴったりの商品といえるでしょう。

床暖房の前に家の断熱性を考えよう

床暖房へのリフォームを考えている人は、現在の住まいの寒さがつらいと感じているはずです。すでにエアコンなどの暖房器具を持っているかと思いますが、不十分な場合は家の断熱性に問題があることがあります。

断熱性に問題があると、床暖房だけでは寒さをしのげない可能性が高いです。断熱性については以下を参考にしてください。

外との気温差が少ない家は断熱性が低い

外との気温差が少ない家は断熱性が低い構造をしています。断熱性とは熱の伝わりにくさを表すものです。断熱性が低いと、外の温度が室内に伝わり、室温が変化しやすくなります。

わかりやすくいえば、夏は暑く冬は寒いという家は断熱性が低いです。外気の温度がダイレクトに室内に伝わっていると考えられます。

外と室内で温度差がないときは、家の断熱性が低いことを疑ってみてください。

断熱性が低いと光熱費が増す

家の断熱性が低いと、光熱費が増すという問題もあります。室温が外気の影響を受けやすいため、冷房・暖房に関わらずエアコンの設定温度になるまで時間がかかります。余分な電力を使うぶん、光熱費が高くなる仕組みです。

もし、現状でエアコンの効きが悪いと感じているときは、エアコンの性能ではなく家の断熱性関係している可能性があります。なかには断熱性のことを知らずに、エアコン自体を買い替えて損をするケースもあるので注意しましょう。

室内の温度差が激しいと体調に悪影響

断熱性の低い家では温度差による体調悪化が懸念されます。温度差による体調悪化は「ヒートショック」と呼ばれ、場合によっては心筋梗塞などにつながるほど危険が現象です。

ヒートショックは体が温度の変化に対応するために乱高下するために起こります。断熱性の低い家は部屋が暖まっていても、廊下や浴室は外と同じくらい冷えていることが多いです。室内を移動するだけで体調悪化の恐れがあります。

もし、以前に自宅で温度変化による体調悪化を経験したことがある人は、早めに家の断熱性を上げたほうがいいでしょう。

家の断熱性を上げる方法

家の断熱性はリフォームによって向上させることができます。自宅の寒さが気になっている人は、床暖房以外に以下のリフォームプランを検討してみてください。

壁・天井に断熱材を入れる

家の断熱性を高めるには、壁・天井に断熱材を入れるのが最も簡単な方法です。断熱材は名前のとおり、断熱性能を高めるための建材です。壁や天井の内部に入れることで、外と室内の熱の移動を抑えます。

ただし、断熱材の性能を入れても必ず断熱性が上がるとは限りません。断熱材の性能は商品や、業者の施工技術によって変化します。

断熱材を入れるのであれば、実績豊富で信頼のおける業者を見つけることが不可欠です。

内窓を追加する

家の断熱性を高めるには、内窓を追加するのも有力な手段です。家のなかで最も外気の温度が伝わるのは窓になります。内窓を設置すれば、外窓から伝わる温度を抑えることが可能です。

施工方法は色々ありますが、既存の窓の内側に新たな窓を取り付けるだけなら、安い費用で行えます。防犯・防音性能も高まるので、最初に行う断熱リフォームとしておすすめです。

外壁・屋根に断熱塗装をする

外壁や屋根に断熱塗装をするのも手です。断熱材を入れる場合は室内外の作業があるため、施工期間中は自宅にいられないことがあります。外壁や屋根の塗装であれば、自宅で生活しながら断熱性を高めることが可能です。

注意点は外壁に汚れや劣化がある場合、事前に補修が必要なことです。事前準備の段階で余分な費用がかかるため、予算がないと難しいことがあります。

外壁の種類によっては断熱塗装ができないこともあるため、スムーズに施工ができるかは業者に問い合わせてみてください。

冬に備えて適切なリフォームプランを考えよう

床暖房の設置費用、種類などを解説してきました。床暖房は部屋を暖める有力な暖房器具です。しかし、住宅の構造によっては床暖房だけでは不十分なこともあります。

本記事で解説した家の断熱性を上げる方法などを参考に、適切なリフォームプランを考えてみてください。快適に冬を過ごすには、広い範囲で工夫していくことが必要です。