デッドスペースを床下収納にするには?押さえておきたい5つの基礎知識

いつの間にか増えている家の中の物の収納場所に困っている方はいませんか?クローゼットや押し入れはすでにいっぱい、どうにかして収納を増やしたいとお考えの方には床下収納をおすすめします。

床下というデッドスペースを収納にできるため、収納スペースを格段に増やせます。ただし設置できないケースや床下収納ならではの注意点があります。設置する際の費用や設置後のお手入れ方法と共に、ぜひリフォームの参考にしてください。

床下収納リフォーム時の基礎知識

床下収納を設置する前に、まずは種類や収納に適した物などの基礎知識について解説していきます。自宅のどの場所に設置できそうかなどを考えながら読み進めてください。

床下収納の種類や形状

床下収納には扉のタイプや開閉方法によって主に3つの種類に分けられます。それぞれ収納量や設置に適した場所が異なります。3種類の床下収納の特徴はこちらです。

タイプ特徴開閉方法適した場所
固定タイプ間口は450~1200mmまで。
収納ボックスを固定するタイプで
収納する物に応じた深さが選べる。
跳ね上げ式
置きフタ式
洗面所
キッチン
スライドタイプ収納ボックスを2~3庫連結可能。
一つ分の間口でユニットをスライドするタイプ。
跳ね上げ式キッチン
和室用畳一枚分をそのまま収納スペースに。
スイッチ一つでフタが持ち上がる。
自動式和室

固定タイプというのはキッチンの床下によく設置されている床下収納。フタを空けたり跳ね上げるだけで中の物が取り出せます。

スライドタイプは固定タイプのボックスが2~3個連結した床下収納のことで、収納力も2倍から3倍に増えます。中のボックスをスライドできるので間口は一つ分で済みます。

和室用には畳一枚分のスペースがそのまま収納として使えるタイプはいかが?大容量の収納を確保でき、長いものや大きなものも収納可。フタ部分はスイッチで浮き上がり、油圧式なので女性でも力を入れなくても持ち上がります。

収納に適さない物と適した物

床下収納にはどんな物でもしまえる訳ではありません。収納するのに適した物と適さない物がありますのでご注意を。

こちらは収納に適さない物の一覧ですので、なるべく床下収納には入れないようにしましょう。

  • 賞味期限の短い食品
  • 毎日使う使用頻度の高い物
  • 取り出すのに苦労する重い物
  • 温度や湿度管理が必要な人形など

扉を開けてすぐ取り出せるとはいえ、毎日使う調理器具などを床下からいちいち出し入れするのは面倒です。また重い物も体に負担がかかるのでなるべく入れないようにしましょう。

逆に床下収納に適している物はこちらになります。

  • 未開封の調味料や日用品のストック
  • 常温保存ができる缶詰やペットボトルなど
  • 使用頻度の低い調理器具
  • 子供の思い出の品

上記のように常温保存が可能な食品やトイレットペーパーなどのストック品、たまにしか使わないキッチン用品などがおすすめ。また頻繁に使うことはないけど取っておきたい思い出の品なども適しています。

設置におすすめの部屋

設置に向いている部屋で思い浮かぶのは、昔から床下収納がよく使われていたキッチンではないでしょうか。キッチンにある床下収納には、食品のストックや調味料などを効率的にしまえます。また洗面所にも床下収納を設置する方が増えており、洗剤やお風呂で使うシャンプー、トイレットペーパーなどをしまうのに適しています。

和室があるお宅では、畳一枚分の大容量床下収納を設置してみては?ロール状に丸めたジュータンや普段使わない座布団なども入れられます。和室用の床下収納の扉はスイッチ一つで自動で持ち上がり、油圧式で女性でも軽々外せるのでご安心を。

もし二階建ての家にお住いなら、二階の床下にも設置することができます。深さは1階よりも浅くなりますが、地面からの湿気の心配がいりません。取っておきたい思い出の品や子供の工作などを入れられます。

床下収納を設置できないケースとは?

便利な床下収納ですが、リフォームで設置できないケースがあります。まずマンションでは戸建て住宅のような床下スペースがほとんどないため床下収納を設置できない場合があります。どうしても床下収納を後付けしたいなら、既存の床をかさ上げして設置することになります。

また床下に給排水の配管や梁がある場所には設置できません。特にキッチンや洗面所などの水廻りには配管が集中しています。もしそのような場所に設置したいなら、あらかじめ設置できる場所をチェックする必要があります。

さらに床下には配管設備だけでなく、風通しを確保する通風口や床下を点検するための人通口(じんつうこう)があります。そのような場所を床下収納でふさいでしまうと今後のメンテナンスに支障を及ぼしますので避けてください。

何をどれだけ入れたいのか考える

床下収納を設置する際に大切なのは、どんな物をどれだけ収納したいかを明確にすること。あらかじめ収納する物をピックアップしておくと、床下収納のサイズや設置場所を決めやすくなります。

収納はいくらあっても良いとやみくもに床下収納を増やしてしまうと、設置費用がかさんだりどこに何を入れたのか分からなくなることも。予算に応じて必要な収納スペースのみを確保するようにしましょう。

床下収納リフォームにかかる費用

床下収納リフォームにかかる費用は、床下収納の種類や設置場所によって異なります。

ユニットタイプの床下収納を設置

ユニットタイプの床下収納を新しく設置するには、10万円前後の費用がかかります。施工の手順としては床に開口部を設け床組みを補強、収納ボックスを入れてフタを取りつけます。フタは他の床と馴染むように切り取った床材を使用することがあります。

和室に跳ね上げ式の大容量床下収納を新設

和室に1畳分の床下収納を新設するには、20万~30万円ほどかかると考えましょう。下地や根太の撤去が広範囲にわたる上、床下収納の価格自体が高額になるためこのような相場となります。基本的に戸建て住宅での施工となりますが、マンションでは下が収納になった畳スペースを置くことも可能です。

床下点検口を同時に新設

床下点検口を単独で設置する場合は3万円前後かかりますが、床下収納と同時にリフォームするとこれよりも安くなります。シロアリのチェックや土台部分の確認に便利な床下点検口ですので、床下収納をリフォームするタイミングで作ってみてはいかがでしょうか。

マンション床をかさ上げして床下収納を新設

マンションの床をかさ上げして床下収納を設置する場合、30万円以上の費用がかかることがあります。ある程度の広さの床をかさ上げする必要があるため大掛かりな工事となります。

ただしお住いのマンションによっては床下に十分なスペースを取れる場合があります。このケースですと戸建て住宅と同様に10万円前後で設置できます。

床下収納を取り付ける際の注意点

床下収納を取りつけるには、いくつかの注意点があります。

家の構造によっては後付けできないことも

先ほどもご紹介しましたが、家の構造や住宅の種類によっては希望の場所に床下収納が設置できないことがあります。場合によっては上記のケース以外でも設置できないことがありますので、専門の業者によく確認してもらうことをおすすめします。

動線や家族構成によって設置場所を決める

床下収納を設置する際には、生活動線や家族構成によって場所を決めるようにしましょう。床下収納には必ずフタを付けなければいけないため、どうしてもフタの縁部分に段差が生じてしまいます。

足腰の弱いお年寄りや小さなお子様がいるお宅では、その段差につまづいて転倒することも考えられます。なるべくなら転倒しやすい方の生活動線以外に設置することをおすすめします。

湿気対策にはこまめな手入れが必要

床下は地面から近く給排水管がすぐ脇を通っていることもあるため、湿気やすい空間です。床下収納にきちんと湿気対策をしないと、中に入れたものにカビが生える恐れも。

次の項で具体的な湿気対策やカビ防止法をご紹介しますので、お手入れの参考にしてください。

高断熱住宅には断熱材入りの床下収納

高気密・高断熱住宅に何も対策をしないまま床下収納を後付けすると、開口部から空気が漏れ出してせっかくの気密性が落ちてしまう原因に。最近の高気密・高断熱住宅には、断熱材入りの専用床下収納を選んで設置しましょう。

高気密・高断熱住宅に対応した床下収納なら、床下からの隙間風が入り込みにくい設計になっているため、寒冷地での使用や足元の冷え対策としてもおすすめです。

リフォームした床下収納のカビ対策

せっかく新しく床下収納を取り付けても、湿気対策やカビ対策をしないと中に入れたものがダメになってしまいます。ここではすぐできる湿気対策からカビが発生した際の対処法までご紹介していきます。

湿気対策には家にあるアレを活用

床下収納の庫内の湿気対策には、たいていのお宅にある新聞紙が有効。物を入れる前に重ねた新聞紙を敷くだけで、余分な湿気を吸収してくれます。さらに収納したものの隙間やフタの下に新聞紙を詰めるのも湿気対策としておすすめです。

また庫内にはギュウギュウに詰め込むよりも、8割程度に抑えて収納すると湿気対策になります。。できれば頻繁に扉を開け閉めして、空気の入れ替えをしてあげると中の湿気を逃がしやすくなります。

頻繁に庫内を開け閉めすることは、賞味期限のチェックやしまい忘れを防げるというメリットもありますので、換気を兼ねて定期的に床下収納の扉を開けるようにしましょう。

カビの発生を抑える方法

庫内にキッチン用の除湿剤を入れるのも、カビの発生を抑えるには有効です。できれば満水になる前に交換して、溜まった水が周囲にこぼれださないように注意しましょう。

定期的な掃除術

床下収納内の湿気対策には定期的な掃除が必要です。湿気に強い物のみを入れるのはもちろんですが、こまめな手入れをしてカビの発生を防ぎましょう。

食品ロスを防いだり賞味期限をチェックする意味でも、少なくとも半年に一度はしまったものを取り出して収納庫を掃除することをおすすめします。

もしカビが発生したら

どんなに対策してもカビが発生してしまったら、なるべく早めにカビを取り除きましょう。そこで使用するのが「次亜塩素酸ナトリウム」です。

台所用漂白剤やカビ取りハイターの主成分としてもなじみのある液体なのですが、使用上の注意点がいくつかあります。まずは手順についてご説明していきます。

  1. 次亜塩素酸ナトリウムと水を1:5の割合で薄める
  2. スプレーボトルに入れてカビに向けて噴射
  3. 20~30程度放置したら雑巾等でふき取る

使用に際しては直接肌に触れたり吸い込んだりしないようにマスクや眼鏡、手袋などを着用しましょう。布などに付着すると色落ちすることがありますので、近くにカーペットやカーテンがあれば取り外してください。

デッドスペースを床下収納にリフォームしよう

キッチンや洗面所、和室などの床に設置できる床下収納は、デッドスペースの有効活用になります。それぞれの場所に適した開閉方法や大きさがありますので、設置場所や収納したい物に応じて選んでください。

床下収納を設置する場合は、あらかじめ場所をよく検討して湿気対策を施すようにしましょう。万が一湿気によりカビが発生したら、なるべく早めに処置することをおすすめします。