外壁のメンテナンス費用は?見積もり計算方法と注意点を解説!

新築から10年以上経過すると、外壁のメンテナンス時期が訪れます。自宅でセールスを受ける機会もあるのではないでしょうか。

そこで気になるのは外壁メンテナンスの「費用相場」ですが、初めてのことなのでどのくらいの料金が適切なのか判断することは難しいと思います。

外壁のメンテナンスでは悪徳業者のセールスなどもあり、法外な費用を払ったり、粗悪工事で泣くことがないように用心しなければいけません。

そこで今回は、外壁メンテナンス費用の相場と見積り時のポイントなどを解説していこうと思います。

外壁のメンテナンス費用は相場の幅が広い

新築の費用は、家の大きさが決まれば坪単価にそれほど大きな幅はありません。坪単価60万円前後で、延床面積30坪であれば、1,800~2,000万円が標準的な値段です。

しかし、外壁の塗り替えの見積もりでは倍くらい差が出る場合があり、非常に幅が広いと言えます。

同じ30坪の家の外壁塗装が80万円~160万円ほどの差が出るのです。では、同じ大きさの家で、どうしてこんなに差が出るのでしょうか。

外壁のメンテナンス費用相場に幅がある理由

外壁のメンテナンス費用相場の差は、主に以下の3つが理由となっています。それぞれ説明していきます。

使用する塗料による違い

外壁のメンテナンスには塗料を用いますが、この塗料は種類によって必要な費用が大きく異なってきます。

以下に30坪の住宅の場合の平均相場を記載します。

塗料の種類耐久年数30坪の場合
アクリル5~7年173,600~198,400円
ウレタン8~10年210,800~272,800円
シリコン10~15年285,200~372,000円
フッ素12~15年471,200~595,200円
光触媒・無機系15~20年620,000~682,000円
遮熱・断熱系15~20年620,000~682,000円

施工例が多く一般的なシリコン系塗料と、最近増えてきた耐用年数の長いフッ素系では、1.5倍ほどの差があります。

自分の予算に合わせて適切な塗料を選ぶようにしましょう。

外壁の劣化状況による違い

築10年であっても、家によって外壁の状態やダメージの程度は異なります。地震で外壁にひび割れができていれば、塗り直す前に割れ目を補修しなければならず、その費用がかかります。

また、強い紫外線や寒暖の差が激しいなどの立地条件によって外壁の傷み具合が違います。それによって、外壁と窓枠の境目のコーキングが早く劣化して雨が浸みこむ、などの損傷が生じます。

新築したときの職人の仕事のレベルによっても、サイディングボードの接着が悪くなり、接着面が浮き出るなどの劣化症状が起こっていることもあります。

築10年で補修に大きな費用がかかるケースは多くはありませんが、環境による劣化状況の差がそのまま費用の差に直結します。

メンテナンス業者による違い

大手ハウスメーカーのリフォーム部門も外壁メンテナンスを手掛けていますが、実際に工事をするのは地元の業者です。ハウスメーカーは30%以上の中間マージンを取るので、直接地元業者に発注するのに比べると費用は大幅に高くなり、依頼者にとってはあまりメリットがありません。

また、外壁の塗装には足場が必要になってきますが、足場の設置費用も業者によって差があります。必要以上に立派な足場を組むと、それだけ費用が増えてしまいます。

「足場設置費無料」とセールスする業者もありますが、通常は総費用の20%前後が足場代になっています。つまり、足場代の無料分は他の名目で計上されている可能性が高いので、実際はそれほどお得ではないことがほとんどです。

そのほか、塗る前の壁の洗浄費用、窓枠などに塗料が付かないようにテープ貼りをする養生の費用なども、業者によって熟練度が違い、費用に差が出ます。

訪問セールスを特徴とする悪徳業者は、法外な見積もりを提示して大幅に値引きしたり、契約を急がせるなど、様々な手口で法外な料金を取ろうとします。外壁メンテナンスの訪問セールスは、見積もり段階で断っておいた方が賢明と言えるでしょう。

外壁メンテナンスの見積もり計算方法

外壁メンテナンス費用の算出方法を知るには、工事の流れ全体を把握する必要があります。各工程のそれぞれに費用がかかり、見積もりに反映されます。

外壁塗装の工事の流れ

工事の流れは以下のようになります。工事スタートから終了までの期間は、天候に左右されますが1週間から2週間程度となります。

  1. 足場の組み立て
  2. 高圧洗浄(高圧の水流で汚れ、カビ、苔などを洗い流す)
  3. 養生(窓枠サッシなどに塗料が付かないようにテープを貼る)
  4. 補修(ひび割れなどがあるとき)
  5. 下塗り
  6. 上塗り(2度塗りが標準)
  7. 足場の撤去
  8. 清掃・残材廃棄

補修はひび割れなどの症状がなければ行わないため、その分費用も安くなります。

それぞれの工事の費用

まず足場代ですが、1平米あたり1,000円程度となります。大体費用全体の20%程度が足場代となると考えておきましょう。

次に、高圧洗浄にかかる費用ですが、1平米あたり250円~300円程度となります。外壁が120平米なら30,000円~36,000円程度です。

養生は、1平米あたり300円程度となり、高圧洗浄費用とほとんどかわりません。

下塗りは1平米あたり600円~1,000円程度と幅が比較的広く、塗料の種類や壁の状態によって異なってきます。

上塗りも費用の幅が広く、1平米あたり1,000円~5,500円程度と費用の中で最も単価が高い部分になります。標準的なシリコン系塗料であれば単価は2,500円程度だと覚えておきましょう。

また、外壁の付帯部分である雨樋や雨戸、配管などの塗装が剥げているときは、ここを塗装する費用も別途かかります。

外壁周辺の状態も良くない場合は、付帯部分の費用もかかるかもしれないと思っておいた方が良いでしょう。

外壁メンテナンスの見積もりで損をしないコツ

外壁メンテナンスは、素人が把握しにくいため、悪徳セールスのカモにされてしまう恐れがあります。また、見積もりも1社だけでは適正化判断できません。

ここでは、外壁メンテナンスで損をしないために知っておくべき注意点をご紹介します。

訪問セールスには依頼しない

外壁メンテナンスの訪問セールスは基本的に相手にしてはいけません。

いきなりかかってくる電話のセールスも悪徳業者がよく使う手段なので、相手にするのはリスクが大きいと言えるでしょう。

また、訪問セールスは複数業者との見積もり合わせをされないよう、早めに契約を結ぼうとします。こちら側にとってはデメリットしかないため、見積もりをされる前に断るようにしてください。

大手メーカーに依頼すれば安心なのか

大手ハウスメーカーは信頼感はありますが非常に高く、明らかに地元の中小企業の見積もりと差が見られます。

ハウスメーカーに発注しても実際に施工をするのは地元業者なので、当然中間マージンが発生します。同じ工事内容でも直接業者に依頼するより1.5~2倍にもなることが珍しくありません。

予算に都合がつかない場合は、大手メーカーは対象外となるでしょう。

複数の業者に見積もりを取る必要性

外壁リフォームは100万円前後の大きな買い物であり、1社の見積もりで即決するのでは損をする可能性が高くなります。

3社以上の見積もりを取ると「地元の相場」が見えてきます。また金額だけでなく、現場調査などで各社の対応を比較することで、誠実な業者かどうか判断する目安にもなります。

電話の受け答え、相談にのってくれるかどうかも重要な判断材料として業者を選定していきましょう。

見積もりを検討するときのチェックポイント

業者から届いた見積もりを比較検討するときは、総額だけでなく次のような点に気を付けましょう。

  • 足場、養生、高圧洗浄、塗料などの費用が項目別にちゃんと書かれているか。
  • 見積もりに大きな値引き額が書かれている場合は注意が必要
  • 「諸経費」の内容を詳しく聞く

特に塗料に関しては、どのような材料を使って、どのように計算すると見積金額になるのかを詳しく把握できるかどうかがポイントです。

また、見積もり段階で大きな値引きがされていると嬉しくなってしまいますが、このような場合は結局全体費用が他の業者と変わらない場合も多く、見積もりの信頼性に欠けると言えます。

「諸経費」については、少額であれば必要ありませんが、20万円以上の高額であれば内容を聞いておくようにしましょう。特にこの費用は、業者によっては値引きされることを想定した費用となっている場合があります。

自分で外壁をメンテナンスする際の注意点

外壁メンテナンスは費用が高額になりがちであるため、ついつい「なんとか自分でなおせないか」と考えてDIYによるメンテナンスをしてしまいがちです。

しかし、外壁メンテナンスは熟練した技術が必要であり、高所などの危険な作業が必要な場合もあります。

また、メンテナンスが不十分だとかえって劣化が激しくなり、費用がかさんでしまうことも考えられます。

部分的な補修であればDIYでも可能ですが、10年以上経過した家の外壁は点検の意味も含めて業者に依頼したほうが間違いないでしょう。

外壁メンテナンス業者の選び方

外壁塗装は、家の立地に合わせて美観や機能、耐用年数を考慮に入れた塗料選びが重要になってきます。

予算にそれほど余裕がないのであれば、大手ハウスメーカーではなく地元の複数の業者から相見積もりを取り、比較検討する中で納得のいく業者を選ぶことが最もスタンダードな業者選定手法です。

見積もり段階では無料のことが多いため、まずは業者に自宅の状況や悩みを相談して見ることをおすすめします。