世代を超えて愛される「木質系サイディング」って?木目調との違いも解説!

多くの日本人が愛してやまない「木材」をマイホームに取り入れたい。そんな思いを抱く方におすすめなのが「木質系サイディング」。天然木材を材料とした外壁材である木質系サイディングは、ログハウスのような木の温もりが溢れる家にしたい方にぴったりです。今回は木質系サイディングの特徴や予算、木目調との違いをまとめました。

木質系サイディングって一体どんなもの?

木質系サイディングとは、その名前の通り「木材」を使用した外壁材のことです。知っておきたい木質系サイディングの特徴をご紹介します。

木質系サイディングの特徴

種類素材
サイディングボード系天然の木材(無垢材)
パーティクルボード系小さな木材同士を接着したもの
MDF系木の繊維を固めたもの

木質系サイディングは大きく分けて、そのままの状態の木材(無垢材)を使用したサイディングボード系と木片同士を接着させたパーティクルボード系、木の繊維を固めたMDF系の3つに分かれます。

どの種類でも共通する木質系サイディングの魅力は、なんといっても木材ならではの雰囲気です。天然の木材だからこそ発生するランダムな木目により、木の温かみが印象的な外壁に仕上がります。同じ木材を使用したとしても被ることがないため、他の家と被りたくないという方にもおすすめできる外壁材です。

無垢材を使用した木質系サイディングの予算としては6千〜1万円/㎡程度であり、どうしても天然木材を使っている点から高額です。木質系サイディングを検討する際には、予算とサイディングにより発生する雰囲気の2点を考えてみるのがおすすめです。

木質系サイディングのメリット

木質系サイディングの最大のメリットは「オンリーワンな木の温もりを満喫できる」ということです。日本人だけではなく海外諸国でも共通して多くの方が好む天然木材の雰囲気は、人工で引き出すのが難しい唯一無二の印象を与えます。

木質系サイディングでマイホームを建てた場合、そのとおり世界で1つだけの家が仕上がります。 また、材料である木材自体が表面の温度が上がりにくく、断熱性が高いという特徴を持ち合わせています。

これらの特徴のおかげで冬の間も外の気温に左右されにくく暖かく過ごしやすくなるため、節電などの省エネ効果が期待のもメリットの1つです。

木質系サイディングのデメリット

木質系サイディングのデメリットとして最初に挙がるのが、費用が高額という点です。どうしても天然木材を使用していることから他サイディングよりも高額な予算が必要になります。

無垢材を使用する木質系サイディングよりも、人工であるパーティクルボード系やMDF系の方が安価です。しかし、パーティクルボード系やMDF系であっても、セメントを主材料とした窯業系サイディングの高級品と同等以上の費用がかかります。

また、材料である天然木材の燃えやすい性質柄、防火加工を施さないと一定の地域では施行できないことも想定されます。防火指定の地域や都市群では燃えやすい木材の使用は制限されるため、防火加工はほぼ必須と言ってもいいでしょう。

防火加工を施さなくても使用可能な地域はありますが、その場合には火災被害が懸念されます。防火加工自体も高額のため、どうしても木質系サイディングを選択すると他のサイディングよりも多くの予算が必要です。

木質系サイディングにメンテナンスは必要?

ほぼ全てのサイディングでメンテナンスが必要ですが、その中でも木質系サイディングは定期的なメンテナンスが必要です。木質系サイディングは材料である無垢材やパーティクルボードの上に塗装を施します。塗装はクリヤー仕上げとエナメル仕上げの2種類がありますが、どちらの場合も3~7年サイクルで塗装の塗り直しを行う必要があります。特にエナメル仕上げの場合にはなるべく早めの塗り替えを行うべきと言われています。塗り直しの時期を逃すと外壁自体の劣化が早くなり、定期的に行わないと原材料が腐食する可能性が高いです。木質系サイディングの耐用年数自体は15~40年と言われていますが、外観を美しく保つために、そして災害対策のためには3~10年おきにメンテナンスが必要です。

木目調と木質系サイディングの違い

どうしても木質系サイディングは費用が高額になりがちですが、素材を木材にこだわらなければ木の雰囲気を楽しめる外壁は他にもあります。素材が違っても風合いを楽しめる木目調と木質系サイディングの違いをご紹介します。

木目調の特徴

木目調は「調」というだけあり、木材のような外観をしているものの素材には木材を使用していません。木目調と呼ばれるものは「窯業系サイディング」「金属系サイディング」「樹脂系サイディング」の3つに分けられます。これらは木材を使用してはいないものの、自然な木目の雰囲気や経年変化したような木目の雰囲気も出す事が可能です。どのサイディングも木質系サイディングよりは低価格で施行することができるため、木目の雰囲気のみで良い場合にはこれらのサイディングを選ぶのも選択肢として挙げられます。

木目調窯業系サイディング

窯業系サイディングはセメントに繊維質を混ぜたものを主材料としており、耐久性と耐火性に特化しているのが特徴的です。防汚機能や自浄作用を併せ持つ外壁にすることも可能なため、メンテナンスもしやすい傾向にあります。天然の木材から型取りをすることが多いため、3種類のサイディングの中でもっとも自然な木目の雰囲気を出せるのが窯業系サイディングです。

木目調金属系サイディング

金属系サイディングはスチールや鋼板などの金属を材料としており、軽量でサビにくく断熱性が高いです。寒冷地や沿岸地でも対応できるため、木質系サイディングよりも幅広い地域で施行しやすい傾向にあります。各サイディングの中でも群を抜いて耐久性が高いため、メンテナンスの頻度を下げたい方におすすめです。

木目調樹脂系サイディング

樹脂系サイディングはプラスチックを主成分とする樹脂を素材としているため、凍害や塩害、サビに強いです。海沿いのようなサビや塩害を懸念する必要がある地域でも気にせずに木目調を堪能できます。窯業系サイディングや金属系サイディングと比較すると耐久性が弱いですが、外壁に二重加工を施すなどで耐久性を上げることも可能です。ただしプラスチックを主成分とするため火や熱に弱いためこれらの対策が求められます。加えて他のサイディングよりも木目調のデザインが少なく、シンプルなものが多い傾向にあります。

木目調と木質系サイディングの共通点

木目調と木質系サイディングの共通点は「見た目が木目である」という点のみです。木質系サイディング以外のサイディングはパターン化されていますが、それでも見た目は木目調であるため木の雰囲気を味わうことは可能です。

木目調と木質系サイディングの違い

木目調と木質系サイディングの違いは、特に「原材料」と「耐久性」そして「予算」の3つに分けることができます。

種類材料耐久性予算(目安)
木質系サイディング木材を主材料とする6,000〜10,000円/㎡
窯業系サイディングセメントに繊維質を加えたもの4,200〜5,200円/㎡
金属系サイディングスチールや鋼板などの金属4,300〜5,300円/㎡
樹脂系サイディングプラスチックを主材料とする樹脂5,200〜8,000円/㎡

それぞれのサイディングで主材料が異なるため、それに伴い耐久年数やメンテナンスの必要性、頻度、予算は異なります。

また、木質系サイディングはサビの心配をする必要はありませんが腐食する可能性があるため、地域によっては施行できない場合もありえます。一方で他3種類のサイディングはほとんどの地域で施行することができ、予算も木質系サイディングと比較すると安価な場合が多いです。

木目調と木質系サイディング、どっちがいい?

総合的な観点から見ると、木質系サイディングよりも3種類のサイディングの方がおすすめです。しかし、デザイン性や耐久性、予算のどれに重きを置くかでおすすめするサイディングは異なります。

耐久性に重きを置く場合、どうしても木材を主材料とする木質系サイディングは他のサイディングよりも耐久性が劣ります。ですが、デザインや木材ならではの質感にこだわるという方でしたらコストは上がりますが木質系サイディングにすべきです。

しかし木材の質感にこだわらず、木目があればよいと考えるのであれば木質系サイディングのサイディングで問題ありません。コストを抑えつつも木の雰囲気を味わいたいのであれば木目調の窯業系サイディングがおすすめです。低コストで耐久性に重きをおきつつ落ち着いた印象にしたい場合には木目調の金属系サイディングを推奨します。とにかくコストを抑えた上で木目の外壁にしたい場合には木目調の樹脂系サイディングが候補に上がります。

もしコストがかかっても木質系サイディングにしたいという場合には、一部を木質系サイディングにして他を別のサイディングにするという方法もあります。外壁の一部のみに施すことで、コストはもちろん後のメンテナンスの手間や費用も抑えることが可能です。

木質系サイディングと似た外壁はある?

4種類のサイディング以外にも外壁に木目を出せる方法はあります。今回は木目の雰囲気を出せる外壁の方法を2つご紹介します。

サイディング以外の木目調①羽目板(無垢材)

1つめは羽目板(無垢材)と呼ばれる天然の木材を外壁に貼り付ける方法です。木質系サイディングは天然木材に塗装をすることがほとんどですが、無垢材を外壁に貼り付ける際には無加工で行われることが多い傾向にあります。

無垢材を使用する場合には使用する木材によって予算やメンテナンスの頻度、費用が異なります。どの木材を使用してもメンテナンスの頻度は多いものと認識しておくとよいでしょう。木質系サイディングより初期コストを抑えつつ、見た目としては木質系サイディングと変わらない自然な木材の雰囲気やデザイン性を感じられます。

ただし無垢材に塗装を行わないことが多いことから耐久性が低く劣化しやすいため、居住地域によってさまざまなトラブルが予想されます。どの地域によっても日焼けやひび割れなどは起こりやすいですが、メンテナンスを行っていれば自然劣化に伴う独特の味わいを楽しむこともできます。

サイディング以外の木目調②外壁塗装

2つめの方法として挙げられるのが外壁に木目を塗装する方法です。塗装をする外壁の素材や塗料の種類によって異なりますが、初期費用やメンテナンスを抑えられるのが特徴です。「木目調」だけにことだわって塗装をした場合には特にメンテナンス費用を抑えやすい傾向にあります。

しかし、外壁に木目の絵を描いているという状態に近いため職人の技術が必要です。加えてどうしても描いている状態であるため、羽目板や各サイディングと比較するとデザイン性に劣ります。そのため、コストを可能な限り抑えた上で外壁を木目にしたいという場合におすすめの方法です。

まとめ

木質系サイディングの特徴やメリット、木目調の違い、木質系サイディングに似た外壁についてご紹介しました。
木材特有の質感や雰囲気にこだわるのであれば木質系サイディングはおすすめです。しかし、木材を素材としているため初期コストやメンテナンス費用が高額になりがちなのが懸念点として挙がります。ただ木目調を楽しみたいというのであれば、窯業系サイディングや金属系サイディングを選択した方がコストを抑えつつメンテナンスを頻度を下げられます。どの点に重きを置くかを考えた上で、長く住む家を理想の外観にしていきましょう。